突然ですが、私たちが生活する上で無意識に行っていることは何だか分かりますか?
ほとんどの人が、やってることだと思いますよ。
答えは「比較」です。
私たちは、常に自分の周りの人と比較をしています。
なぜなら、
不安だからです。
周りの人と比べることで、自分は間違っていないか?本当にこれでいいのか?
と確認することができます。
つまり、
「安心」を手に入れてるんです。
このような心理作用を「社会的比較理論」と言います。
例えば、
「モデルのAさんは、いつもかわいい彼女がいるのに、僕なんて全く彼女ができない…。」
「お笑い芸人のBさんは、面白いことばっかり言うのに、僕は本当につまらない…。」
のような比較は絶対しないってことです。
「同僚のA君は結婚が決まったけど、同期のB君は彼女と別れたばっかりだから、彼女のいる俺の方がマシだな。」
のような身近な人や状況と比較をします。
実は、
社会的比較理論には「2種類の比較」があるんです。
「A君は、営業成績がトップで同期のなかでは、一番早く昇進できた。僕もA君みたいに頑張るぞ!」
のように、比較対象者に対して憧れをいだくことを「上方比較」と言います。
上昇志向のある比較は、自分を高める効果があり自信や向上につながります。
一方、
「同期のB君は、いつも営業成績が最下位でアイツよりは俺の方が出世は早そうだな。」
のように、比較対象者に対して能力や立場が自分より劣ってると感じることを「下方比較」と言います。
今回ご紹介した社会的比較理論なんですが、どちらかと言うとネガティブな要素を利用してポジティブな情報に比較変換する作用があります。
もしあなたの周りで、落ち込んでいる人がいたら是非とも「下方修正」で気を紛らわせてあげてください。
「夫婦喧嘩で奥さんが3日話をしてくれない?そんなのうちに比べたらマシですよ。僕なんて1年前からフル無視されてますから…。」
「たしかに…。俺の方がマシだな…。」
人は、自分と似たような人やそれ以下の人と比較することで、
- 自分の方がマシだ…。
- 自分の状況は普通なんだな…。
と思えるんです。
ちょっと極端な例え話でしたが、10秒もあれば本当に落ち込んでる人を励ますことができますよ。
最後になりましたが、
もちろん、ポジティブな要素と比較することで自分の気持ちを高めたりすることができます。
2種類の社会的比較理論をうまく活用して、是非ともモチベーション向上につなげてくださいね。